株式会社伊藤建築設計事務所

建築をとりまく環境と諸技術

耐震・改修技術の採用事例

         

▷五反田CSビルー1974年竣工・1999年耐震改修 東京都品川区

改修工事の概要

このビルは、JR山の手線五反田駅から徒歩1 分の好立地に、地上9 階地下1 階の貸事務所ビルとして1977年に竣工しました。竣工以来20 数年経過した諸設備は老朽化しており、空調機等の2次側設備は数回改修されていましたが、ターボ冷凍機とボイラーによる冷水と温水を供給する熱源設備は更新を急務としていました。
新熱源システムはランニングコストの軽減、維持管理の容易さ、少人化を考慮して、深夜電力利用による氷蓄熱システムを採用しました。同時に空調機送風機をインバーター制御とし、ダクト経路に定風量装置を設置して各階複数テナント対応を実現しています。また、熱源設備を屋上に設置することで、地下1階機械室を貸事務室として有効利用しています。

1.構造・現行法の建物の6~8 割程度の耐力はあるが、壁が偏在しているため、共用部の壁の補強をRCで行う。
2.空調・空調 ・地下機械室の熱源機器(ターボ冷凍機及びボイラー)が耐用年数にきているので、屋上に省エネ型の新しい熱源機器(氷蓄熱)を更新した。
3.電気・地下変電所をやめ、屋上に屋外キュービクルを設置した。
4.給排水・1階から上の階の便所等の給水、排水配管を外部に新設した。
・電気による給湯とした。
5.建築・外壁タイル不良ヶ処の補修に変え、アルミパネルを新設する。
・1階玄関ホールを改修し、イメージアップを図る。
・各階の便所・湯沸室をシステムトイレで現代風に改修する。
・屋上の屋根の一部を解体して、新規設備機器を配置する。
・地下機械室を貸室に改修する。

改修の解説図・写真