国際的課題となっている地球温暖化への対応は建築界にとっても特に重要なテーマです。その原因とされるCO2の発生を抑制すること、吸収固定することは直接的な解決手段です。緑化施設(=建築緑化)は、一方では空調負荷を減少させることで、CO2発生を抑え、他方では、植物を育成することでCO2を吸収固定しています。緑化施設は地球温暖化対策の1つの解となります。また、ヒートアイランド現象対策にも効果が期待されます。
緑化施設は、地上にあった植物を単に屋上や壁面に移植する技術ではありません。新しい植物への環境を創造することです。そこには新しい都市景観や昆虫、鳥類、小動物を巻き込んだ新しい生物世界を築くことも考慮されなければなりません。
緑化施設には、国土交通省 緑化施設整備計画認定制度、名古屋市 緑化施設評価認定制度など、税制優遇措置や融資・利子補給などの支援も始まっています。
壁面緑化
▷名古屋市千種文化小劇場「ちくさ座」―2002年竣工・愛知県名古屋市千種区
建物負荷低減と周辺地域へのヒートアイランド現象の緩和
緑化資材の開発と多様なつる植物の活用
環境にやさしい公共建築物として市民へアピール
受賞歴
第3回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール
壁面・特殊緑化大賞 国土交通大臣賞(2004年度)
平成15年度 名古屋市都市景観賞(2003年度)
第35回 中部建築賞 入選 (2003年度)

▷アーカイブ
一宮市民文化会館―1974年竣工・愛知県一宮市
内神田サニービル―1984年竣工・東京都千代田区